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  旧厚生省の事務次官の自宅が襲われ、奥さんまで犠牲になる事件が起こりました。こんな事は決して許してはなりません!全力を挙げて必ず犯人を早期に逮捕し、厳罰に処せねばなりません。怒りで体が震える思いがします。こんな事で世の中が変えられると思ったり、英雄気取りだとすれば全くの見当違いなのは言うまでもありません。亡くなられた山口剛彦さんご夫婦、重傷を負われた吉原靖子さんは本当にお気の毒で、お悔やみと一日も早いご回復をお祈り申しあげます。
父が運輸大臣であったとき、用地の問題を解決するため成田の農民と直接会談に臨みました。私も秘書官として同行しましたが、正直恐ろしい思いも何度もしました。成田空港問題でも過激派(農民ではありません)による放火や両手足を粉々に砕かれる残酷なテロ行為も行われましたし、運輸大臣に対しても「火炎攻撃を行う!」などの過激なメッセージが繰り返し行われました。当時私は独身で一人暮らしをしていたのですが、警備当局から「秘書官も攻撃目標として名指しされています」と言われ、警備上の理由で議員宿舎に強制転居させられました。その後の総選挙で、父が現職の運輸大臣として初めて落選してしまい、宿舎に住んでいた私は、今度は1週間以内に退去するように言われ、何とも惨めな思いをしたことを思い出します。
政治家は、国内外を問わず命の危険にさらされることは覚悟せねばなりません。歴史を振り返ってもケネディ大統領暗殺や、犬養毅首相暗殺の五・一五事件、幕末の坂本竜馬暗殺など枚挙に暇がありません。父が成田に乗り込んでいった時も、「もしもの時はてい子(母)を頼む」と言われたことを思い出します。
私の日向市の自宅にも今年の夏に爆竹が投げ込まれる事件がありました。今回の事件に比べれば些細な事件ですが、家族を標的にするような卑劣なことは断じて許せません。どうしてもと言うなら私個人一人に向かってくればいいのです。我が家に爆竹を投げ込んだ犯人は精神科に入院加療中の人でしたので、本人に法的措置はとりませんでしたが、家族の動揺はかなりのものがありました。相当の費用がかかってしまいましたが、防犯システムも導入しました。
総理のご発言に対しても、身内からでさえ批判が噴出するような事態になっています。総理のおっしゃる通り、国から地方に配分するお金は「地方が使いやすい形が一番いい」という考え方は分かります。しかし何にでも使える形にすれば、人件費や県債の償還などの義務的経費に大部分が使われてしまうことは容易に想像できます。先日西都市で行われた、市政施工50周年記念式典の祝辞の中でも、東国原知事が「宮崎県の財政状況は極めて厳しいです」「油断すれば夕張の様な状況に陥らないともかぎりません」と実情を訴えていました。
三位一体の改革以来、財政の厳しい地方自治体にとっては一息つく話ではありますが、地方の景気刺激策にはなりえません。地方の道路整備予算は当然減額されるでしょう。インフラの整備がほぼ終わった所とこれからの所では住民サービスにも差が出て不公平感が出てくるでしょう。昨夜からのテレビを見ていましたら、道路特定財源の議論についての私のコメントが流されていました。「宮崎県の建設業は死屍累々になりかねない」といったその部分だけが見事に切り取られ放送されていました。もっと伝えたいことをかなり言ったつもりですが、また悪役に仕立て上げられた感じです。
もう言うのも馬鹿らしい気もしますが、私は建設業の方々の利益を守るために発言しているのではありません。そう遠くない将来に実現に向かうであろう道州制の時代が来るまでに、宮崎県が他県と競争できる最低限のインフラ整備を終えておかなくてはならないという切実な思いです。
またこんな事を書くと抗議の手紙やメールが全国からたくさん来るのでしょうが、交通インフラの余りに脆弱な宮崎県に企業を誘致し、新しい雇用を創出することは本当に困難なのです。東国原知事も必死の努力を続けてくれていますが、それでも苦戦しているのが現状です。やらなくてもいい公共事業を無理やりやろうと言っているのではありません。これ以上の過疎化を防ぎ、限界集落を増やさないために、医療機関への時間的な距離を短縮し命を繋ぐために必要な道路を一刻も早く完成させねばなりません。少なくとも外形標準で交付金の配分を決めるようなことになれば、人口の多いところ、道路の総延長が長いところに集中投資されることになります。そのような仕組みは断固容認できません!私は道路族と揶揄されますが、自分としては地方族のつもりです。



                     11月21日  江藤 拓











 本日国籍法が、全会一致で衆議院を通過しました。
「国籍法って何?」「自分達の暮らしに何か関係あるの?」と言われるかもしれませんが、これは国の根幹にかかわる大問題です。
現行法では、未婚の日本人男性と外国人女性との間に生まれた子供が、出生前に認知してもらえなかった場合は、国籍取得には「出世後の認知」と「父母の婚姻」が必要とされています。しかし今年の6月の最高裁判決でこの婚姻要件が違憲であるとの判断が下されたので、改正案が提出されました。マスコミの報道(産経新聞)によると、「最高裁から違憲だと言われたから改正案を出した。それでどうなるのかは法律が施行されてみないと分からない。犯罪者は色々な方法を考えるから・・・・」と政府筋が述べたと言われ、法案の危うさを暗に認めたとされています。
衆議院解散が何時あるかに振り回されて、こんな大切な法案について十分な検証を行わなかった我々衆議院議員はミスを犯したと言わざるをえません。せめての私個人の意思表示として、採決の時は離席しましたが、全会一致ですので意味がありません。
平沼先生を代表として、衆議院での見直しを求める行動を起こしましたが、時を逸してしまった感は否めません。是非参議院で必要な修正をしていただきたいと思います。
ご参考までにどんな問題が生ずる恐れがあるのかを簡略に記しております。

    ●日本人の男性が、その女性と何の関係がなくとも子供に日本国籍を取得させたい外国人女性から金品を受け取り、ビジネスとして不正な認知が行われる恐れがある。
●改正案では不正の届出が発覚した場合の罰則は1年以下の懲役20万円以下の罰金と非常に甘いものです。
● 「特別在留許可」などを目的として日本国外で生まれ生活している子供を、日本人の男性が認知すれば、第3国で生活している女性は日本に入国が可能となり、生活能力が無ければ「育児手当」や「生活保護」などの日本の社会福祉制度を意図的に受けようとする事も可能になります。

これらの不正を防ぐためにイギリスは1990年代から、イタリアは2005年からDNA検査が必要とされております。移民の先進国地域欧州では、11カ国が既に導入済ですが、日本でも採用すべきではないでしょうか。
その他にも、細かく考えれば色々な場合が考えられると思います。しかし日本には両親が不法入国した故に、日本で生まれ育ちながら強制送還されるような悲しい話もあります(一部例外あり)。これから少子高齢化が進み労働力不足も予想される日本にあっては、将来に備えて緻密な法整備を、今の内にしておく必要があると強く感じています。



                     11月18日  江藤 拓












 総額2兆円の定額給付金の概要が昨日示されました。なんとも散々な評価を頂いております。マスコミや地方からのご批判として、「丸投げだ」「無責任だ」のご意見には返す言葉が思いつきません。総選挙が間近であるといった事情もあり、党の幹部だけで議論して結論を出したわけですが、私には少々不満があります。この様な大きな課題については、丁寧な議論を市町村の代表者の意見をヒヤリングすることも含めてすべきであったのではないでしょうか。自民党の良さは党内で徹底的に議論を尽くすことにあったはずです。決定後に党内から様々なコメントが出ることも好ましい事ではありません。自民党が危機的状況にある今こそ、一枚岩でなくてはならない時です。
悪いことに、更に先行きが不透明になってきています。マスコミの世論調査では評価しないとする人が6割を超えているといいますが、私が地元を歩くと、主婦やお年寄りの方から「いつもらえるっちゃろかい」とよく尋ねられます。楽しみにしておられるのです。東京の高級住宅街に住む人と、地方でつつましく暮らす人々とは、受け手の感想は大きく違うのは当然です。そんな中、国会を延長せずに来年の通常国会は早期の招集を行ったとしても、かなり時間的に厳しい綱渡りの国会になりそうです。財源には財政投融資特別会計の金利変動準備金をあてる方針ですが、そのための特別会計法改正案が、野党の徹底引き延ばしにあって年度末ぎりぎりになったら、市町村窓口は混乱し、スムーズに支給できない事態にでもなったら、国民の落胆と政治不信は計りしれません。厳しい野党からの集中砲火はあるでしょうが、堂々と受けて立ち、会期の延長に踏み切るべきではないでしょうか。
国会の解散時期については諸説ありますが、とりあえずは 1月総選挙も有りえるとの前提で、東京と宮崎をとんぼ返りで頑張ります。



                       11月14日  江藤 拓









 バラク・オバマ氏が第44代アメリカ合衆国大統領に決まりました。皆さんもTVであの熱狂をご覧になったことでしょう。
私自身は、以前からオバマ氏に魅力を強く感じていましたが、正直な所、大統領候補となることすら厳しいだろうと感じていました。
それは、私のアメリカ留学時代の様々な嫌な経験によるものです。日本人はアメリカに行くと、自分達は白人に近い存在だと思って行動しようとします。白人社会に必死に迎合しようとする者も少なくありませんでした。しかし現実には、ホワイトとカラード(色付き)の間の溝は思った以上に深いものでした。はっきり言って、言葉は丁寧でもバカにされていると感じる場面が多々ありました。もちろん進歩的な考え方のアメリカ人も多くいましたが、コテコテの人種差別主義者も多かったのが事実です。
それが20数年前、この間にアメリカが変わったのでしょうか、あるいはオバマ氏の魅力がそれを乗り越えたのでしょうか。恐らく両方でしょう。
ブッシュ政権の下、市場経済は暴走し、ついには世界中に不安の種を撒き散らしました。冷戦も終わり、アメリカは今まで以上に中心的な役割を国際社会で果たす事が期待されているにも係らず、単独行動に走り、イラクにも介入しました。
そのイラクには核は無く、アルカイダとの繋がりも証明できない有様です。結果ドロ沼化したイラクでは、4,000人以上の米兵と、多くのイラク国民を犠牲にしてしまっています。オバマ氏はイラクからの撤退を宣言し、核の廃絶を目指すとまで言い切ります。核の無い世界。それがどんなに素晴らしい事か。
しかし、国連の常任理事国が全て核保有国で占められ、核は拡散する傾向が強まる現代において、政治目標としては非現実的だという意見が多いのも事実です。
しかし私は、オバマ氏の「Yes we can」(我々は出来るんだ!)という言葉に共感します。目の前のこまごました事を片付けるのであれば、役人が最適人です。しかし今の政治家に求められているものは、大胆な発想と思い切った行動であることを改めて強く感じています。



                       11月6日  江藤 拓







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