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 昨日、そして今朝と引き続き福田内閣の「骨太の方針2008」についての議論が政調全体会議で行われました。今も近藤農林部会長は海外出張中なので、部会長代理の私が農林部会を代表する立場で出席しました。農林部会としては、追加して書き込むべき点、修文すべき点など農林部会の考え方を十分に反映された内容となったと思います。

そもそも骨太の方針とはなんぞやということについて少しふれます。これは2001年に小泉総理が「聖域無き構造改革」を実行するために、つくった物で現在では「経済財政改革の基本方針」と呼ばれています。それまでは予算編成の主導権は完全に大蔵省に握られていましたが、これによって官僚から政治へと主導権をシフトするものですのでこれ自体は良いことです。ここで忘れてはならないのが、これに先だって設置された経済財政諮問会議です。総理が議長を務めているとはいえ、本来政治主導であるべき政策立案、政府の方針にまで経済財政諮問会議が大きな影響を与え過ぎていることを私は大いに危惧しております。

基本方針なのだから文言や書きぶりについては、そんなに神経質になる必要は無いのではないかというご意見もあるでしょうが、「基本方針2008」の中に書き込まれていない項目については、当然予算編成の時に入れ込む事は困難ですし、その書きぶりの強弱も予算の額に大きな影響を与える事になります。財務省は「基本方針の中にありません、基本方針にはこのように書いてあります」と予算を認めない・削る大義名分として基本方針を使うことがあるので注意が必要なのです。

今回の政調全体会議で一番問題になったことは、「基本方針2008」の中で教育についてどれだけ踏み込んだ書き方をするかであり、もう一つは医療制度を初めとする社会保障制度の総枠の縛りについての議論でした。すべてに関連することとして、最後まで谷垣政調会長と我々の間でかわされた激しいやりとりは、「歳出歳入一体改革の推進」の改革のポイントの中で引き続き「基本方針2006」「基本方針2007」に則り最大限の削減を行うという文言でした。

国民は、特殊法人や官僚の天下りが数々明らかになった無駄遣いについても大変怒っておられます。そういったものはこの際、徹底的に正さねばなりません。国と地方の借金も1,003兆円を超え、財政の健全化も将来世代へ重い負担を先送りしないためにやらねばならないことは十分理解しています。今朝の議論でも2011年にプライマリーバランスの健全化を実現するためにも、最大限の削減という文言は、尊重すべきだという意見もありました。また、財政再建は福田内閣発足時の政権公約でもあり、いわば金看板であるという指摘もありました。しかし、私は、ここはあえて「基本方針2006」、「基本方針2007」に則り、最大限に削減を行う、という文言は削除することを主張しました。それは原油価格の国際価格の高騰や、穀物飼料の急激な値上がりだけをみても、外部環境が政権発足時と比較して大きく変わったからです。中小企業、農林水産業、建設業とあらゆる産業で急激な経営環境の変化に苦しんでおり、消費者物価の上昇は国民生活を圧迫しています。財政を立て直すことはとても大切で、政治家が逃げてはならない課題であることは私も十分認識しております。しかし、「基本方針2008」が福田内閣の今後の政策運営の姿勢を国民に示す物である事であると考えると、前回・前々回の基本方針とは軌道修正が必要ではないでしょうか。会議室の外にはメディアが一杯です。マスコミは会議室のドアに耳をくっつけて中の話を聞こうとしていました。最大限の削減という文言を削除すればマスコミは一斉に「財政再建方針の放棄!」などと待ってました!とばかりに政権批判を強めるのでしょう。それを覚悟してでも歳出削減自体が自己目的化しているかのような表現は変えるべきだと私は考えます。


                       6月25日  江藤 拓










 このところ公私共に色々あってコラムを書けず、すいませんでした。今週で福田内閣の「骨太の方針2008」が決まりますので、今週いっぱいは頑張らねばなりません。農林部会の部会長の近藤基彦代議士が、IWC(国際捕鯨委員会)出席による海外出張のため、部会長代理の私がその留守を預かることになりました。国際的な外部環境も大きく変わった中、「骨太の方針」に国内農林水産業の重要性と、その置かれている状況の厳しさを明確に書き込むべく努力しています。

そんな中、先週の水曜日に私の日向の自宅に爆竹が投げ込まれる事件がありました。私の自宅以外にも5軒以上に投げ込んでいたようで、即日逮捕された犯人は今病院にいるそうです。女房から「大変な時に申し訳ないけど、怖い事件が起こったから知らせるね」と携帯に連絡が入ってからは、正直動揺してしまい、「骨太の方針」に書き込む文言の打ち合わせをしていても集中できず参りました。女房と子供を地元において一人で東京にいる私にとって、一番の気掛かりは家族です。長男は高校生になりましたが、一番下の三男はまだ小学生です。仕事を放り出して直ぐに飛行機に飛び乗って宮崎に帰りたいと本気で思いましたが、それもできるはずもありません。そこで友人の空手の有段者に「悪いけど俺が帰るまで家に泊まってくれ」と頼みました。幸い即日逮捕のスピード解決だったので良かったと思いますが、家族と離れている時間が長いことに不安を感じます。メディアの方々から感想を求められましたが、何とも言い様がありません。日本では心の病気は何か差別的な目で見られがちですが、他の先進国では心の病も他の内臓疾患などと同じ病気の一種として捉えられています。今回のことも病がさせたことであればあまり本人を攻めることも出来ません。しかし女房がショックを受け、ご近所にもご迷惑をお掛けしたのは厳然たる事実です。本人の為にも十分な治療を受け、二度とこのような事件を起こさないことを願います。


                         6月23日  江藤 拓










 6月12 日(水)18:30より虎ノ門パストラル葵の間において「江藤拓希望ある未来を拓く政経セミナー」を開催させていただきました。
大変多くの方にご参加賜りました。有難うございました。

入場の様子

長島忠美先生に司会をして頂きました。

伊吹自民党幹事長よりごあいさつ

谷垣自民党政調会長よりごあいさつ

中川昭一先生よりごあいさつ

亀井静香先生よりごあいさつ

島村宣伸先生よりごあいさつ

河村建夫先生より乾杯のごあいさつ

石破防衛大臣も駆けつけて下さいました











 追加的畜産酪農追加緊急対策につきまして、今朝、自由民主党の農林関係合同会議で了承され、政府の『食料・農業・農村政策審議会』に諮問する運びとなりました。

 以下内容について、要点のみ説明いたします。
配合飼料価格安定制度の今後の運用につきましては、異常補てんの発動基準を115%から112.5%に引き下げ、100億円を措置し、通常補填基金からの補てんを軽減します。
異常補てん基金は国と配合飼料メーカーが、半々の負担で成り立っているものですから、将来にわたっての農家の借金とはならないという効果があります。さらに350億円を長期無利子にて通常補てん基金に貸し付けます。ただし、これに伴い、4%の追加補填は停止することにいたします。

4%の追加補填を停止することによって、本年2月に行った1,871億円の対策算定根拠が変わることになりますので、極めて異例のことですが畜産物の政策価格の期中改訂を行います。かつてBSEが発生したときにも期中改訂の必要性が議論されましたが、その時でさえ見送られました。これまでの畜酪対策の歴史の中で画期的な事です。

酪農につきましては、2月の対策で1頭当たり16,500円の経営安定対策が決定されましたが、既存対策に、さらにもう一つ追加して取組み実施する場合9,000円を上乗せし、7月以降は、1頭あたり25,500円とします。

牛肉・豚肉の安定上位価格並びに基準価格のそれぞれ引き上げを行います。
最近特に値下がりが顕著な肉用子牛の保証基準価格は黒毛和種で5,000円引き上げ。310,000円とします。

一定の条件を満たす黒毛和種繁殖雌牛に対して、優良種雄牛精液の人工授精に取組む場合又は当該繁殖雌牛そのものの更新に取組む場合に、支援交付金を支払います。
@ 交付対象牛の要件
 ・当該繁殖牛が生産し家畜市場で販売した子牛の取引価格が、発動基準
  (40万円又は都道府県平均取引価格のいずれか低い額(税込み))を
  下回っていること
A 支援交付金の額
 ・人工授精の場合:当該繁殖雌牛が生産した子牛の取引価格が発動基準を
  下回った程度に応じて次のとおり、
     発動基準を下回った場合・・・1万円
     発動基準を1万円以上2万円未満下回った場合・・・2万円
     発動基準を2万円以上下回った場合・・・3万円
 ・繁殖雌牛を更新する場合:5万円

肉用牛肥育安定対策としましては、マルキン事業の家族労働費割れの8割補填の基礎部分に加えて2月の対策で物財費割れの6割を補填する上乗せを行いましたが、その上にさらに肥育期間の短縮など生産向上の取組みを行った者に1頭当たり5,000円を交付することとします。

豚については、枝肉価格が下落した場合に備えたセイフティーネットとして、飼料費の上昇分に見合う地域保証価格を引き上げるとともに、配合飼料使用量の低減の取組みを行った者に上乗せをします。

鶏卵補填基準価格は3月に185円/kgへと大幅に引き上げたばかりですが、さらに6円引き上げ191円とします。ご要望の強かった基金からの無事戻しも8月までには(出来ればもっと早く)加入者にお支払いいたします。
これら以外にも、1/3補助付きリース事業の貸付枠の前倒し、草地改良による飼料基盤対策の強化などを行い総額738億円となります。内訳としては配合飼料価格安定制度関連として450億円、追加的な経営安定対策として288億円です。

今朝の農林関係合同会議の場は、畜産各種団体の皆様からは対策の内容について高い評価を頂き、特に酪農団体からは「これでなんとか若い後継者達に希望を持って酪農を続けていくように言えます。」と感極まったお礼のお言葉も頂きました。今後も畜産酪農をとりまく環境は厳しいと思われますが、現場の皆様の意見をよく聞いて状況の変化に迅速に対応してまいります。


                     6月12日  江藤 拓










 日本共産党本部の政策委員会から、私のホームページに掲載した「長寿医療制度の保険料と国保保険料との比較」一覧表について「試算がいいかげんである」と言う指摘をいただきました。
この指摘について、全く的外れであるとは思っておりません。私が作成した一覧表は、各市町村ごとに4分類に分けておりますが、さらに詳細に検証すれば、かなりのケースに分類せねばなりません。それではコラムをご覧いただいた方に、ご理解頂くうえで多岐複雑すぎると考えましたので、標準的なモデルケースのみ掲載いたしました。
共産党さんからご指摘を受けた「資産割」については私も当初から注目していました。宮崎県は全国の平均よりも土地・家屋などの資産を持っている率は高く、8割程度ではないかと推計されますが、それでも2割程、土地や家屋の資産もない方々がおられます。そのようなケースで基礎年金程度の収入しかない方々は、厳しい生活であることが容易に想像されます。また新聞報道などでもあるように、都市部などが採用する保険料の算定方式では、多くの低所得者の方が負担増となります。
ですから先月の23日に福田総理に対し、基礎年金程度の収入しか見込めないケースについては、保険料を全額免除することを柱とした政策提言を行いました(詳しい内容については、ホームページ内『福田総理に提案した長寿医療制度に関する提言』をご参照下さい)。自民党内でも様々なアイデアや提言がなされており、2日には70%の軽減幅を85%まで拡大する方向性を打ち出しました。確かに保険制度の性格上、たとえわずかな金額であっても負担していただく事は大原則である事は理解しておりますが、高齢者の方々の不安を考えた場合、この際、原理原則にとらわれるべきではないと私は考えます。
今後も党内議論の場で、私達がまとめた修正案が党の政策として採用されるよう、仲間達と力を合わせて努力してまいります。
尚、西米良村と椎葉村は特定地域であり、更に長寿医療制度の保険料は安くなっているはずだとのご指摘はその通りでした。私も不勉強であったと反省し、正しい数字に本日修正いたします。

西米良村 修正前 修正後
基礎年金受給者単身世帯 1100円 900円
基礎年金受給者夫婦世帯 2200円 1800円
平均的厚生年金受給者単身世帯 6000円 5300円
平均的厚生年金受給者夫婦世帯 8900円 7800円

椎葉村 修正前 修正後
基礎年金受給者単身世帯 1100円 900円
基礎年金受給者夫婦世帯 2200円 1800円
平均的厚生年金受給者単身世帯 6000円 5200円
平均的厚生年金受給者夫婦世帯 8900円 7600円

                        6月5日  江藤 拓








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