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 26日の22:30に再び郵政合同三部会の議論は唐突に打ち切られました。私たちは法案の条文を目の当たりにしたのは、この日の午後であり、分厚い法案の内容の検証を行うにはあまりにも与えられた時間は少なかったと言わざるを得ません。郵政民営化を推進する立場の議員も、反対もしくは慎重な意見を持つ議員も皆一様に後味の悪い、怒りというよりも、むなしさ、悔しさを感じながら解散しました。以前私のコラムでも申し上げましたように、改革は国民の生活・未来にとってプラスに働くものでなければなりません。私自身、長い郵政民営化の議論の中で公社のままでの改革や、三事業一体での改革、金融と物流部門に分けた形での民営化案など、様々な提案を行ってきました。ここ数日間においては、かなりの議員が民営化そのものに何が何でも反対ということではなく、国民生活にマイナスの影響をもたらすもの、社会的弱者の切り捨てになるものであってはならない、という考え方に集約されてきていました。いたずらに時間だけをかければもちろんいいというものではありませんが、トンネルの先に光が見えていただけに、残念でなりません。

部会の取りまとめを受けて、昨日の16時から総務会が開かれました。総務会は自民党党大会に代わるものであり、党の最高意志決定機関です。当然、私のような一年生が委員になれるはずもありませんが、総務会が開かれている第15控室に入れてもらい、外野ではありますが先輩方の後ろに立って「委員外発言をお許し願います。」と総務会長にお願いをし、トンネルを抜けつつあった郵政合同三部会の状況を訴え、日本のすみずみに住まわれる国民にとって、有益なものとなる郵政民営化法案を作り上げるために引き続き努力をさせて欲しい、と必死のお願いをしました。総務会委員の諸先輩方からはより専門的に法案の内容や、これまでの党内手続きに対する疑問などが多数示され、結果的に内閣の法案提出権までは制限できないが、内容については承認するには至らないという結論であったと私は受け止めています。

総務会の決定を受けて、閣議決定がなされこの法案が国会に提出される運びとなったわけですが、会期延長を含めた日程の中で委員会審議、国会審議が行われることとなります。これらの国会審議を通じて野党、特に民主党は厳しく法案の不備を突いてくるでしょう。ある先輩議員は「野党に格好の攻撃材料を与えることにならなければいいが・・・。」と心配されていました。中国や韓国との外交問題、厳しさを増す国の財政とふくれあがる国債残高、一刻の猶予もない年金や医療・介護の問題など、差し迫った課題が山積してきるわけですから、国会を延長するのであればこれらの問題も是非並行して議論を深めていかねばなりません。最終的には党議拘束が自民党としてかけられるのかは全くわかりませんが、マスコミが言うように事によっては解散総選挙というこも十分ありえるでしょう。「国家国民のために」という目線で政治家各自が自分の政治家としての良心に従って行動することに私は迷いはありません。最終的にこの法案がより良いものに修正され、党が自信をもって一丸となって行動できるものに何としてもせねばなりません。


                             4月28日  江藤 拓 


                            








 昨日 兵庫県尼崎市のJR西日本福知山線・尼崎駅〜塚口駅間で信じられない大惨事が発生してしまいました。もし私がこのような予測もしない事故で愛する家族を失ったら、生きる気力を失ってしまうかもしれません。

お亡くなりになられた方のご親族の皆様には心からお悔やみを申し上げ、現時点(13:30現在)で73名にも上る犠牲者の皆様のご冥福を心からお祈り申し上げます。負傷された方々にはおかれましては一日も早いご回復をお祈り申し上げます。自民党も直ちに対策本部を設置し、国会議員を現地に派遣しましたが、今後二度とこのような事態が発生することのないようにまずは原因を究明し、また官民上げて全国的な現状のレビューを早急に行い、必要な対策を迅速に行わねばなりません。

この路線は私鉄・阪急宝塚線と激しい競争を行っていた路線です。到着・発車時間は15秒単位で決められていて、遅れをきたした場合は「許された速度範囲のなかで」遅れをとりもどす努力をすることが運転作業規定で規定されているということです。収益を上げ、企業間競争に勝ち抜くことを優先したことも大きな原因の一つではないのでしょうか。一部の報道にあるように、伊丹駅でのオーバーランは実は8メートルではなく40メートルで、運転手と車掌が口裏あわせをしていたことが事実だとすればあきれ返った話であり、乗務員教育を含めて、JR西日本の責任は更に重大です。最近では、日本航空の運行上の不手際、整備不良問題などが大問題となり、国土交通委員会に社長兼CEOの新町敏行氏を参考人招致し、企業倫理を含めた、徹底した再発防止、親方日の丸的な体質の改善を求めたばかりです。日本の鉄道は世界一正確な運行を誇ってきましたが、一番誇りとすべきことはまずは安心して利用できるということです。

とかく現代は弱肉強食、経済至上主義に大きく傾いています。BSE問題におけるアメリカから牛肉輸入再開の議論や、郵政民営化の議論においても、消費者の安心安全、利用者・国民の利益の議論がないがしろにされているような感があります。政界・経済界ともに、再考を促されているように思えてなりません。特に政治は「社会的弱者のためにある」ことを忘れてはならないのです。


                             4月26日  江藤 拓










 昨夜、全く釈然としない形で、党執行部は一任を取り付けたとして議論を突然終局させました。ここ2、3日は一部マスコミが言うような感情的な対立は影を潜め、現実的な議論が行われ、推進派、慎重派の間の距離も確実に狭まっているのを感じていただけに、極めて残念でなりません。私はこれまで30回にものぼった郵政合同三部会の議論の中で、常に「倒閣運動をしているのではない。」と言い続けてきました。正直、私はかなり熱くなりやすい人間ですので、この議論に参加するに当たっては、冷静であろう、論理的であろう、そして宮崎県第二選挙区の皆様の代弁者として恥じない行動をしなくてはならないと思ってきました。党内の権力闘争などには全く興味がありません。衆議院議員の最大の責任は言うまでもなく法律を作ることです。そして法律が国会に提出される前の段階で、国の現状、そして将来を考えて知恵を出し尽くし、徹底的に練り上げることが、政府与党である自民党の最大の責務だと思っています。

1980年代にサッチャー政権が国営事業の大規模な民営化を行った時は、その結果として国の財政は立て直され、金融市場は活性化し、大きな雇用も創出され、景気は確実に回復しました。その結果、イギリスは「誇り」を取り戻したのです。この例を見るまでもなく、改革とは主権者である「国民の為になる」ということが最大の条件であり、その目的です。郵政事業を民営化するのであれば、イギリスの例のように国民生活にプラスの効果をもたらし、さらに10年先、100年先に振り返った時に、評価されうるものにせねばなりません。

マスコミでは郵政民営化に異論を唱える者は「郵便局長さんたちの票が欲しいから反対しているだけだ。政策論不在だ。」というようなコメントがたびたび見受けられましたが、全く心外な話です。ただただ30回も反対・反対だけを言い続けていたとでも言うのでしょうか。郵政事業の将来像や、制度設計の細部にわたり細かく複雑な議論を重ねてきたのです。私は4月16日の土曜日にも地元県北の特定局長さんとその奥様方の研修会に出席しました。その時私は将来の日本の為になる改革法案が練り上がったならば、その時は賛成いたします、と正直に申し上げました。椎葉村で二百数十名の方にお集まり頂き、国政報告会を開いた折りには、ただの一人も民営化を支持する人はいませんでしたが、そこでも地方の切り捨てに繋がらない、国民の将来に資するものであれば、政治家の良心に従って賛成すると申し上げました。私の真剣な問いかけに対して、郵便局の皆さんも中山間地域の皆さんも「しっかりやってくれ。最終的にどのように拓くんが行動しようとも、君の良心に恥じないものであればそれでいい。」と言って下さいました。その時は正直涙の出る様な思いでした。

国民の関心は郵政改革に対して極めて低いのが現状です。しかしもし改革の方向性を誤れば、国民生活に甚大なマイナスインパクトが及ぶことも十分ありえるのです。昨日の夜で党内議論が全て終わったとは思っておりません。最後まで立法府の一員として最善の努力をし、国民の皆様に対しても自分自身の政治家の良心に対しても恥じない行動をしていく覚悟です。

                              4月20日  江藤 拓


                    








 中国各地で反日デモがますます激しくなっています。北京の日本大使館には群衆が押し寄せ、被害も発生しました。国交が正常化している状況下にあって、日本国政府が行った当然の抗議に対して、中国政府は「中国の責任ではない」という耳を疑うような回答でした。日本国内で中国大使館が襲撃されたら、その原因を問わず全力で警護します。それは当たり前のことであり、日本政府の義務です。自由にデモをすることは許されない中国国内においては、反日デモ主催者は事前に警察に許可を求め、その場で「状況をみる」との回答を暗黙の了承と受け止め、デモを行ったとの報道が、米・ワシントンポスト紙に掲載されていました。戦争が終わって60年。日本は「中国に対して十分な償いをしてない」との主張がいまだに続き、外交上のカードというだけではなく、国民の間にも浸透していることを改めて知るにつけ、日中間の未来に対して暗い気持ちになる思いがします。我が国の外交政策の基本は言うまでもなく、「対話」です。あの北朝鮮外交においてさえ、その路線を堅持しているのです。(私としては大いに不満もありますが・・・)この我が国の冷静な大人の対応に対しては、中国政府にもそれにふさわしい対応を求してもらわねばなりません。

今回のデモの中心は「ネット世代」と言われる若者だと言われています。彼らは天安門事件以来、中国の国内政策として強化されたと言われる反日教育の影響を大きく受けた世代です。私は常に、世界の中の日本という立場にも十分配慮しながら、未来を担う子どもたちが日本人であることに誇りを持ち、そのことが個人主義ではなく「公の中の個」として、個性を磨き、社会に貢献しうる力を与える、視野の広いバランスの取れた教育をすべきであると主張してきました。教育の大切さ、その大きな影響力を改めて痛感する思いです。

1999年、NATO軍がユーゴスラビアにおいて、中国大使館を誤爆し、死者3名負傷者20名を出した事件の時は、やはり北京のアメリカ大使館に大群衆が押し寄せ、投石などを行いました。このときは中国政府はアメリカ政府の抗議を受けて、大使館に与えた被害の賠償として、3億円あまりを支払っています。(アメリカ政府も大使館誤爆の賠償として30億円を支払った)今回は一体どのような手続きを経て収束させるのか。ハンドリングをあやまり、政治レベル以上に両国民感情の中にぬぐいがたい新たな対立感情が生まれては、将来に暗い影を落とすことになります。実際に私の地元で20代、30代の若者と話をしたところ、かなり過激な中国批判が多く聞かれました。中国政府も国民世論を意識した対応をしていると報じられていますが、日本国政府も国民に説明のつく態度をとっていかねばなりません。政治のリーダーシップが問われています。


                              4月12日  江藤 拓









 
いよいよ4月1日に年度が変わり、平成17年度がスタートいたしましたが、法律改正や、税制改正により、さまざまな制度も変わりました。特に国民生活にとって影響が大きいことについて簡略に列記いたしましたので、ご覧頂きたいと思います。
改正育児・介護休業法が施行
子どもが1歳に達するまで最長1年間だった育児休業の半年延長が可能になります。家族1人につき1回限り連続3カ月だった介護休業も、介護が必要になるたびに1回ずつ、通算93日間の範囲で分割取得が可能になります。
中古住宅ローン減税の条件緩和
木造家屋で築20年、マンションなどの耐火建築物で築25年以内という従来条件に加え、築年数が古くても1981年以降の耐震基準を満たしていると認定されれば減税の対象になります。
個人情報保護法が全面施行
5000人分を超す個人情報を持つ民間企業や団体などに、利用目的の本人への通知や漏洩(ろうえい)防止などを義務化。目的外使用や不正取得に気づいた場合は、利用停止や消去を求めることができます。
ペイオフ全面解禁
金融機関が破綻した場合、これまでの定期預金に加え、普通預金についても預金の元本1000万円とその利息までは全額保護の対象になりますが、元本1000万円を超える部分とその利息は払い戻されないこともあり、自衛策が必要になります。
国民年金保険料引き上げ
月額280円上がり1万3580円に。毎年同額ずつ上がり、引き上げ最終の2017年度には1万6900円になります。
20代に国民年金保険料の納付猶予制度
フリーターなど低所得の20〜29歳の若年者について、親と同居していても保険料納付を10年間猶予します。
専業主婦の年金「空白」に特定届け出
アルバイト中に厚生年金に加入したり、夫が転職したりした専業主婦が、国民年金の第3号被保険者に戻る手続きをせずに未納期間が出た場合、届け出をすれば未納が解消されます。
雇用保険料が引き上げ
失業給付などに充てる保険料率を、賃金の1.75%から1.95%に引き上げます。労使0.1%ずつの負担増になります。
高速道路のオートバイ2人乗り解禁
道路交通法改正で、普通・大型自動2輪の免許を取得してから3年以上で、20歳以上の運転者に限り解禁します。首都高速の都心部などは引き続き禁止になります。
個人住民税の負担増(6月から)
配偶者特別控除の上乗せ部分廃止で、収入に応じて負担する所得割部分の控除が最大年33万円減ります。均等割も対象拡大し、パート年収100万円超の主婦も年2000円の課税になります。

国の借金もついに751兆円にまで積み上がった今現在の状況の中で、国民の皆様には負担増をお願いせねばならないものも多く、大変申し訳なく思っております。国民の皆様に負担増をお願いする以上、一院制の実現、議員定数の削減、議員年金の廃止など、若手の国会議員で声を上げ実現を目指すグループを作り、現在、努力をしておりますが、まず私達自身が国民の皆様のご理解を得るための努力をせねばならないと強く思っております。

                              4月8日  江藤 拓






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