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−−−国土交通委員会   平成17年3月30日開催−−−
橘康太郎委員長
 江藤拓君。
江藤拓代議士
 自由民主党の宮崎県選出の江藤拓でございます。
 それでは、時間が短いですので、早速質問の方に入らせていただきたいと思います。
 平成十三年に都市再生本部が設置されまして、閣議決定によりまして内閣の中にこれが設置されたわけでありますけれども、これは非常に私はすばらしいことだと思っております。都市を再生するということは国土交通省の手に余る事業だと私自身は個人的には考えています。物をつくるだけではない、やはり町をつくるということは、住みやすくする、そのことについては環境の問題も大事ですし、そしてまた治安をよくするというようなことも大切なことです。そういう意味で、内閣の中にこの本部が設置されたということは、非常にすばらしい決断だったというふうに思っております。
 それで、平成十四年、先ほども和田議員がいろいろ言われましたけれども、緊急整備地域に六十三カ所指定されました。我が九州は、たった二カ所、福岡と北九州市だけということでありまして、正直、その時点では、やはり地方選出の議員としましては、やはり東京が先なのかなという残念な気持ちがなかったとは申しません。しかし、世の流れを見ますと、非常に今国民の目が事業に対して厳しくなっています。高速道路の道路公団民営化法案を議論したときも、コスト・バイ・ベネフィットということでありまして、どれだけの費用対効果があるかということを非常にこの委員会の中でも厳しくみんなで議論をいたしました。
 ですから、まず投資効率が上がるであろう都市部を先にやったことは、地方選出の議員としては残念ではありますけれども、一つの政策の手順としては、スキームの流れとしては合理性があったのかなという気がいたしております。
 そして、いよいよ地方にこれがまたやってくるということで、ありがたいことでありますが、その前に、まちづくり交付金、これは非常に地方の食いつきは最高です。議員さんたちとか市町村長が喜んでおるというのではなくて、商工会の青年部とか商店街の若い後継者とか、そういう人たちが、こういうものがあるんだったら何でやらないんだ、これをもっと積極的に使ってやってくれよということで、これで本当の意味での官民一体となったまちづくりができるようになりました。
 ですから、本会議では、民主党の皆さんには申しわけないけれども、交付金について非常に厳しい御意見がありますけれども、やはり交付金制度と地方への税源移譲、これはやはり二本立てでやっていくべきだろうと思っています。
 私の宮崎県の例を挙げさせていただきますと、いわゆる自主財源、今年度、二千五億円しかございません。二千五億円。これには繰入金が二百四十二億円入って、二千五億しかない。東京都の例をちょっと調べてみました。東京都の税収は、見込みですけれども、約四兆二千億円、そして、前年度と比べてふえるであろう税収分、ふえるであろう分だけでも約二千六百億というような状況であります。
 やはり地方を再生する、都市再生、地方再生ですよね。地方を再生するということであれば、やはり交付金制度と税源移譲、渡すべきものを渡して、交付金制度も有効に活用していくということは大変肝要なことではないかというふうに私は思っているわけでございます。
 時間が短いですので早速質問の方に入らせていただきたいと思いますが、まず、民都機構が支援を行っていくわけでありますけれども、民都機構のお金は、言わずもがな、一般会計から繰り入れられるお金であります。これは税金でありますので、この使い方については、将来的には国民の批判にきちっとこたえられるようなお金の使い方をしなければならぬ、これは当然のことだろうと思います。
 では、これをだれが審査するのか。民都機構がやるんでしょうけれども、大臣が認定する前に、どのような手順で、どのような基準でこれを審査していくのか、これは非常に肝要なことだと思っております。しかし、国民の批判に耐えられるお金の使い方をしなければならないといいながらも、地方には今大変力がありません。地方経済は疲弊しております。そういう中にあって、余り高いハードルを設けられてしまうと、これは全然対象にならないということになってしまいます。
 SPCをつくって、皆さん方で出資をして、一つの企業がやる場合もあるかもしれませんけれども、SPCに対して民都機構が出資をする。出資ですから、これは大都市圏の場合と違って、融資じゃありませんから、お金は返ってきません。配当という形でお金が返ってくることを期待はしておられるんでしょうけれども、私は、できることなら余り配当には期待しないでいただきたい。
 ですから、私がお尋ねしたいことは、民都機構から出てくる一般会計を財源とするこのお金は、リスクマネーだという認識でいらっしゃるんですか。ある程度リスクを覚悟で出資をするんだと。
 それで、地方については雇用も非常に厳しい状況にあります。ですから、例えば、これが利回り計算でこれぐらいの利回りが見込めるから、これは審査をパスしますよというような基準では非常に厳しいです。しかしながら、この事業をやったことによって、これだけの雇用が地域で発生するというようなことも政治的に加味していただければ、高速道路のときに、高速道路をつくったことによって、コスト・バイ・ベネフィットだけじゃなくて、医療であるとか、そういう部分に対する波及効果も加味していただきました。そういうような部分もこの場合考え合わせて、民都機構はきちっとこれをやっていただけるのか。
 そしてまた、さらにお尋ねすれば、まとめてお聞きをしますけれども、いい事業であった場合については、全体、例えばSPCに対して地元で一億集まった、それに対して民都機構も、では一億と言わず二億出しましょうという場合もあり得るのか、それとも、一億という出資金でスタートしたものに対しては一定の比率でしか民都機構は出資する予定はないのか。ここら辺も、これからこういう法案がもし通れば、通っていただかねば困るわけですけれども、通った後には皆さん方が一斉に動き出すわけですから、私たちは地元に帰って説明しなければなりません。
 どのようなお考えを御当局でお持ちなのか、ぜひお聞かせをいただきたいと思います。
竹歳都市・地域整備局長
 お答えいたします。
 民都機構の支援等、対象となる事業は、どのような基準で判断して、どれぐらい出資するのか、それからリスクマネー等を考えているかどうかというようなお尋ねがございました。
 今回の制度改正は、地方におきまして官民一体となったプロジェクトを応援していこうということでございます。地方ですと、地域金融機関、なかなか経営が厳しいという中で、なかなかいいプロジェクトはあってもつき合えない、そういうところに民都機構が出資をする、エクイティーでございまして、これはリスクマネーです。ただ、一定の期間内には配当を期待しておりますが、そういうリスクマネーを出資するというのが基本的な考えでございます。
 この支援の前提として、国土交通大臣の認定と、それから民都機構におきます審査、二つございます。支援の前提といたしましては、国土交通大臣は、対象事業がまちづくり交付金事業と一体となって都市再生に大きな効果を発揮するものである、にぎわいをつくるとか、必ずしも金銭的な計算だけでははかり得ない部分も含めて地方都市の再生に役立つというのが第一点です。それから、この対象事業の工事着手の時期とか事業施行期間等が、まちづくり交付金事業と一体的かつ確実に遂行するために適切であるとか、それから、事業者がやはり経済的な基礎がしっかりしているというようなことが認定要件になります。
 民都機構は、実際に出資するに当たりましては、専門家の審査体制のもとで一定の配当が見込まれるかどうかなども判断してまいりたいと考えております。
 どこまで出すか、地元で一億集まって、二億出すかというお話でございましたが、それはさすがにそこまではまいりませんで、出資を受ける事業者の資本の額の半分が一つの限度、それから、例えば、公共公益施設の整備費用の範囲とか総事業費の五〇%、そういう幾つかの基準の最も低い限度になりますけれども、そういう範囲でお手伝いをさせていただきたいと考えております。
江藤拓代議士
 ありがとうございました。さらに聞きたいこともありますけれども、二十分しかありませんので、先に進ませていただきます。
 さらにお伺いしたいことは、これは聞かないことにしようかなとは思っておったんですけれども、実は、新聞を見ておりましたら、きのうの新聞なんですが、東京都で、東京ファッションタウン、タイム二十四、これが民事再生法の適用申請へという記事が出ておりました。東京都が二社に対して四十六億五千万を出資いたしておるわけですけれども、これは完全に減資の対象となってしまうということであります。ですから、先ほどの質問にも関連することでありますけれども、うまくいかなくなりそうになったと。これは、お話を聞きましたら、出資はするけれども経営には参画しないというお答えでした。
 しかし、大変なノウハウを持った民都機構ですから、これはやはりある程度、折々に触れて、経営ノウハウであるとか経営の方向であるとか資金調達の方法であるとか、いろいろなことを、経営には参画しなくても、アドバイスする責任と義務が国民に対してもあると私は思うんですよ。何が何でも破綻させない、うまくいかせるんだということで、経営に参画しろとまでは言いませんけれども、常にそばにいて、しかるべきアドバイスをするという立場をとっていただけるような体制になっておられるのかどうか。
 それに、もし今新聞記事を読みましたような形になってしまった場合、破綻をしてしまった場合、この場合の処理については、考えたくもない話ではありますけれども、具体的にこの場合はどう処理するのか。
 正直言いまして、グリーンピアの問題であるとか三セクの問題とかで大変な国民の批判を、我々、特に与党は浴びております。この委員会でこの法案を通して、そして、五年先、十年先に、結局みんなだめだったじゃないか、税金のむだ遣いだというような批判を浴びるようなことになっては非常によろしくないので、ここら辺の二点についてお答えをいただきたいと思います。
竹歳都市・地域整備局長
 お答えいたします。
 今、東京の最近の事例の御指摘がございました。東京のように非常に経済的に力強いところでも、経済の世界の話でございますから、いつ何どきいろいろなことが起き得るということのお話ではないかと思います。
 そういう意味で、先ほども御答弁申し上げましたけれども、民都機構の出資の前提として、国土交通大臣としても、しっかりプロジェクトについて審査をいたしまして、慎重な審査を通じて破綻リスクを最小限にしていきたいというのが第一点でございます。
 それから、経営には参加しないけれども、出資者として経営の健全性についてはきちっとフォローしていきたいと思います。今御指摘いただきましたように、民都機構にはさまざまな分野の専門家がおり、また経験も積んできてございます。したがいまして、民都機構が民間事業者に対しまして積極的にアドバイスをしていくというのは非常に重要だと認識しております。
 それで、もし万一デフォルトしたらどうかということでございます。
 この出資というのは、実は、民間事業者が行う公共公益施設の整備に充てる範囲で出資をしますということになっておりますから、その整備が進んでいれば、一応国としては、お金を出した、物ができた、残っているということになりますので、一応の目的を達しているということになりますが、そういうことにならないように、事業を引き継ぐ事業者をあっせんする等、民都機構のノウハウも積極的に活用させていただきたいと思います。
江藤拓代議士
 多分たくさんの事業が立ち上がると思うんですよ。その場合に、現在の民都機構のスタッフの体制で十分なのかどうか、そのことについても重ねてお願いをしておきたいと思います。体制の強化ということも、将来にわたってはお願いしたいと思います。
 それでは次に、またさらにお尋ねしますけれども、この民都機構がお金を出す場合にまた違う形があって、地域住民の方々が寄附を募って、そして地方公共団体も若干のお金を出して、それを信託銀行あたりに預けて基金をつくって、それでその運営資金、若干取り崩しもするかもしれませんけれども、それでベンチをつくったり花壇をつくったりお花を植えたりということで、まさに手づくりの、草の根運動の地域再生をやるという方法もまた片一方であるというふうに聞いております。このことについてはもう御答弁は求めませんけれども、SPCの場合と違って、これはもう利益を追求する必要もない、もちろん配当は期待していない、これはもう当たり前の話ですけれども。
 ほとんどリスクがない、ノーリスクの出資という形になるわけでありますから、先ほどハードルが、いわゆる集まったお金に対して五〇%というお返事がありました、企業体の場合は五〇%というお返事がありましたけれども、これは民間の方々の、地域の善意の集まりなわけですから、これに対してはもう少しかさ上げをしても私はいいんでないかと。そんなに大きなお金には正直言ってなりませんので、この辺については、地域の住民の善意を生かす上で、もうちょっとハードルを下げ、出すお金の額を上げようというお考えがあるかどうか、御答弁をお願いします。
竹歳都市・地域整備局長 
 住民の方々また地域の企業の方々がファンドをつくってまちづくりを進める、こういう動きが各地で芽生えております。例えば、古い民家を再生して地域の振興に役立てるとか、京都の町家の再生とか、実際にいろいろな動きが起きております。これについてはハードルを低くするということで、我々もできるだけのことをしてまいりたいと思いますが、一方で、やはり日本で一番欠けているのは実は寄附金の控除制度。そういう善意のお金を集めるために、そういうことでまちづくりを進めようというのをもっと進めなくてはいけないんじゃないかなと考えております。
 そういう意味で、長期的な課題という整理にされておりますけれども、そういう税制的な問題についても取り組んでまいりたいと考えております。
江藤拓代議士 
 ありがとうございました。
 それでは、もう残りが五分を切りましたので、また次に移らせていただきます。
 次は、土地区画整理の法律の一部改正につきましてお尋ねをいたします。
 これは私はすばらしい改正だと思っています。私も地元で随分、この区画整理、皆さん方が御苦労している姿を見てまいりました。まず組合を立ち上げるまでが大変。やりたいけれども、組合をつくるまでにまず時間がかかってしまう。
 今回は、先ほど和田議員の方からも御指摘がありました、確かに全体の土地に対して三分の二ということでありますから、極端な話、私一人が三分の二の土地を持っていれば、私一人で会社を立ち上げることができてしまうということについては若干違和感を感じないではありませんけれども、最終的には地域の皆さん方の三分の二以上の同意を得なければならないという要件も後でくっついてくるわけですから、まずやはりスタートすることが大事だということを考えれば、この株式会社方式を採用するということについては私はいいことだろうというふうに思っております。
 そしてまた、地域においては大変高齢化が進んでおります。お年寄りの人たちというのは、これは地域にとっていいことだと思っていても、しかし、リスクをとりたくない、もうこの場所から動きたくない、正直言ってしんどいという方もたくさんおられます。そういう状況の中においては、この区画整理をやるに当たっても、全員参加ではなくて、リスクを私はとりましょうという人と、私は余りリスクをとりたくないという人を分けられるということは非常に私はいいことだろうというふうに思っております。
 ただ、ここで一つお尋ねをしたいんですけれども、組合形式だった場合は、予算上も、それから補助もありましたし、換地で、登記の場合なんかについての税制上の優遇措置もかなり手厚いものがありました。しかし、株式会社ということになると、株式会社に対する補助というのも何か法律上なじみませんし、税制上の優遇も、果たしてこれが公益性の面から見て公平なものかどうかというと、議論があると思います。しかし、そういう部分は残しておかないと事業展開上難しいと思うわけですが、ここら辺の、従来あったそういう支援についてはどのような方向性をとっていらっしゃるのか、お尋ねいたします。
竹歳都市・地域整備局長
 区画整理会社方式の区画整理につきましても、やはり区画整理を通じて都市計画道路の整備とか街区の再編等による既成市街地の再生を図る、非常に重要な役割を持っております。したがいまして、従来の国庫補助でございますとか税制の優遇、それから、今回の法律にもございますが、都市開発資金の無利子貸し付けの対象にこの会社を加えるということで、この会社方式の区画整理を支援してまいりたいと考えているわけでございます。
江藤拓代議士
 今の御答弁を聞いて、大変安心いたしました。
 時間が参りましたけれども、最後に一言だけお願いをいたします。
 特に地方の中心市街地は大変疲弊をしております。シャッター通りというお話も民主党の委員からもありました。ですから、この改正法案が必ず地方の中心市街地の再生につながるものでありますように、今後ますますの委員の皆さん方の活発な御議論をよろしくお願いします。ありがとうございました。

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